日光浴は睡眠の質を上げる?日光と睡眠の関係について解説!

日光浴は睡眠の質を上げる?日光と睡眠の関係について解説!

「なかなか寝付けない」「眠りが浅い」といった睡眠にまつわる悩みがあるとき、寝る前の習慣ばかり気にしていませんか?

良質な睡眠には、日光を適切に浴びているかが重要なんです。

一見繋がりがなさそうな睡眠と日光、その関係について解説していきます。

目次

日光を浴びるとメラトニンが抑制され、セロトニンが分泌される

現代人は日光を浴びることが少なくなりました。

特に女性は、シミやシワのリスクを気にして出来るだけ日光に当たらないようにしている方がほとんどですよね。

しかし、日光には体内時計をリセットし、睡眠へのカウントダウンを始めるという大切な役割があるのです。

メラトニンの役割

睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニン。

分泌が盛んになると眠気を引き起こすのですが、眼の網膜が強い光(いわゆるブルーライト。太陽光にも含まれています)を感知していると、このメラトニンは分泌されません。

つまり、明るいうちは脳が日中であると錯覚し、眠気を起こさないようにしているのです。

ではいつになればメラトニンが分泌されるのかというと、朝目覚めて眼に光を浴びてからおよそ14時間後です。

日が暮れて眼に強い光が入らなくなる頃、徐々に脳からメラトニンは分泌されてきます。ですから、睡眠の質を上げるには、例えば7時に起床する場合だと21時以降はテレビやスマホから強い光を浴びないよう生活を整える必要があるのです。

セロトニンの役割

メラトニンと対を成すホルモンがセロトニンです。幸せホルモンとも呼ばれ、精神の安定に関与しています。

このセロトニンは、先程のメラトニンとは反対に、日光を浴びることで合成されます。

そうして、いくつかの酵素によってメラトニンに作り替えられていくのです。

つまり、セロトニンはメラトニンの材料なので、日中のうちにセロトニンを十分に分泌させることが良質な睡眠につながっていきます。

日光と睡眠は切っても切れない関係があると分かりましたね。

日光を浴びないことのデメリット

日光とセロトニン、セロトニンとメラトニン、それぞれの関係について分かったところで、日光を浴びないことで起こる弊害についても考えてみましょう。

ストレスを感じやすくなる

日光を十分に浴びないと、セロトニンが合成されなくなります。

セロトニンは、感情を制御する前頭前野に作用して、不安感の軽減やストレスを制御するホルモンです。

そのセロトニンが不足するということは、イライラしやすくなる他、ストレス耐性が下がり、プレッシャーのかかる場面で落ち着きを取り戻せず本来の能力を発揮できずに終わってしまうということに繋がります。

いわゆる「テンパる」状態に陥りやすくなるのです。

眠気を感じにくくなる

セロトニンが十分に合成されないということは、メラトニンの材料が減るということなので、当然眠気が起きにくくなります。

また、起きてすぐに強い光を浴びない場合は体内時計がリセットされないので、どんどん生活リズムが崩れてしまいます。

ヒトの場合、体内時計は25時間周期なので、光によりリセットされない場合は後ろに1時間ずつずれ込んでいく一方となり、あっという間に夜型生活となってしまうのです。

うつのリスクが高まる

セロトニン不足により、ストレス耐性が下がると先程少し触れましたが、それに関連して、抑うつ(気分が沈み無気力になる)状態にも陥りやすくなります。

日照時間が短くなる時期に起こる抑うつ症状に対して「季節性情動障害」という診断名もあるほどです。

北欧などの高緯度の地域では特に日照時間が短くなるため発症の報告が多いとされています。

また、セロトニンは女性ホルモンと連動しているため生理周期に応じて振れ幅が大きいほか、そもそも女性のセロトニン生成能力は男性と比べると低いと判明しているため、女性の方がうつのリスクは高いとされています。

実は女性こそ、日光浴が必要なのかもしれませんね。

日光はどれくらい浴びれば良い?適切な日光浴の方法と時間を解説!

精神の安定や睡眠に日光が重要だと理解はしていても、多忙で日中はなかなか外に出る機会がなかったり、逆に紫外線を気にして極力屋外に出ることを控えている方も多いことでしょう。

セロトニンそのものは、網膜からの光によって合成が始まるので長袖を着ていても日傘を差していても問題ありません。ただしサングラスは外したほうが良いでしょう。

その一方で、肌に紫外線を受けることで合成されるビタミンDが、セロトニンの生成を助ける働きがあると近年判明してきています。

ビタミンDを生成するには、ガラス越しではなく屋外で肌を露出した状態で紫外線を浴びることが必要です。なぜかというと、ビタミンDを生成するのに必要なUVBはガラスを通過することができないからです。

もちろん、日焼け止めを塗った場合もUVBは皮膚に到達しないためビタミンDは生成されません。

では、ビタミンDを生成するのに具体的には日光をどれくらいの時間浴びれば良いのでしょうか。

国立環境研究所地球環境センターでは、1日に必要なビタミンD摂取量の3分の2に当たる、10 μg(4000IU)を生成するために必要な日光浴の時間を発表しています。

今回は緯度が異なる3ヶ所についてピックアップしていますので、近い地域の数値を参考にしてみてください。

半袖・半ズボンの場合

6月下旬10月下旬
札幌6分25分
横浜7分10分
宮崎7分15分

6月下旬では地域間の差はほとんどありませんが、10月下旬ともなると緯度が高い札幌では紫外線量が大きく減るため、十分なビタミンDを生成するのに必要な時間は25分とかなり長くなります。

なおこれは半袖半ズボンの場合ですので、肌の露出が減る長袖長ズボンではさらに時間がかかると予想できますね。

長袖・長ズボンの場合

6月下旬10月下旬
札幌10分50分
横浜15分25分
宮崎15分30分

夏場でも紫外線を気にして肌を露出せず過ごす方が増えてきていますが、顔と手以外が隠れる長袖長ズボンであっても6月の紫外線量であれば15分ほどでビタミンDは合成されます。

しかし特に女性は、顔に紫外線を浴びるのにどうしても抵抗がありますよね。

そういった場合はいつものように紫外線対策を行った上で、メラニン色素の少ない手のひらのみを日に当てるようにすると良いでしょう。

手のひらは日焼けのリスクがほとんどありませんし、日焼け止めを塗らない部位でもあるので、日光浴にはおすすめです。「手のひらを太陽に」と薦めている医師もいるほどです。

ただしその際、紫外線を受ける面積は更に半減しますので、単純計算で所要時間は上の表の約2倍と考えて下さい。30分もそんなことしていられない、という場合はサプリでの補充も検討しましょう。

日光の浴びすぎにも注意!適切な日光浴で睡眠の質を高めよう!

ここまで日光浴のメリットについてお伝えしましたが、皆さんご存知のように、紫外線には皮膚がんやシミ・シワを発生させるリスクもあります。

先程の国立環境研究所地球環境センターのデータによれば、6月下旬の横浜で紫外線対策なしに40分間日光に当たっていると紅斑(日焼け)が生じるとしています。

つまり、15分でメリットが最大になる反面、40分でメリットよりもデメリットが上回ることになるので、実は適切な日光浴というのはなかなか難しいのです。

睡眠の質を上げる方法は日光浴に限りません。

手のひらでの日光浴は意識的に行いつつ、睡眠補助サプリを併用したり、食事や就寝前の過ごし方に気をつけたりと、いくつも組み合わせることで睡眠の質は変えていくことができます。

別の記事でそれぞれ詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。

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