カルシウムの1日あたりの推奨摂取量はどれくらい?

カルシウムの1日あたりの推奨摂取量はどれくらい?

カルシウムが体に良くて、意識して摂取していかなくてはいけないことはわかってるけど、どれぐらい、何の食べ物から摂取していけばいいのか?疑問を持っている方もいるかと思います。

丈夫な骨や、歯を作るだけでなく、筋肉の収縮や神経を安定させる作用と持つカルシウムは摂取しすぎても過剰摂取になることはなく、摂取すればするほどメリットがあるのでしょうか。

それとも摂取推奨量があり、適切な量の摂取が必要なのか、どうせ栄養を摂るなら正しく摂取していきたいですよね。

今回は、カルシウムの1日の推奨摂取量について説明していきますので、適切に効率よくカルシウムを摂取していけるようにしていきましょう。

目次

一日に必要なカルシウムの量は年代によって違う

年齢必要摂取量(男性)必要摂取量(女性)牛乳に換算すると
1~2歳350mg/日350mg/日約280g
3~5歳500mg/日450mg/日約400g
6~7歳500mg/日450mg/日約400g
8~9歳550mg/日600mg/日約440g
10~11歳600mg/日600mg/日約480g
12~14歳850mg/日700mg/日約680g
15~17歳650mg/日550mg/日約520g
18~29歳650mg/日550mg/日約520g
30~49歳600mg/日550mg/日約480g
50~64歳600mg/日550mg/日約480g
65~74歳600mg/日550mg/日約480g
75歳以上600mg/日500mg/日約480g

カルシウムを特に意識するべきなのは子供と女性

成長期の子どもが、カルシウムの摂取を意識しなければいけないのはもちろんですが、女性もカルシウムの摂取を意識することが重要です。

女性は、妊娠、出産、更年期といったライフイベントがあり、これらのライフイベントに伴い、身体が大きく変化していくのに際して、カルシウムが需要となっていくので、意識して摂取していく必要があります。

カルシウムは過激なダイエットで不足しがち

ダイエット中は、野菜中心の食生活にしたり、食事制限をすることによって、栄養のバランスがよくなくなっている他、そもそも栄養が十分に取れておらず、カルシウムが不足しがちな傾向にあります。

骨の新陳代謝のピークは18歳から20歳

骨の表面には、古い骨を壊す「破骨細胞」と、新しい骨を作る「骨芽細胞」が存在しています。これ等がバランスよく働くことによって、新陳代謝が行われ、骨の強度が保たれています。

骨の新陳代謝のピークは18~20歳で、加齢と共に、体内のホルモンバランスが変化し、骨の形成を進める「カルシトニン」というホルモンの分泌量が減少し、骨が破壊される骨吸収が進んでしまうのです。

骨は成長期に活発に作られ、20代で骨量のピークを迎え、40 代までは一定を保ち、その後骨量は減少を辿っていくことになります。

カルシウムは、体内で生成される栄養素ではないので意識をして食べ物から摂取していく必要があります。

閉経後の女性は骨がもろくなる

女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、骨の新陳代謝に際して、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する働きを持ちます。

女性は、閉経すると女性ホルモンの分泌が低下し、エストロゲンが減少するので骨密度が下がり、男性と比べて骨密度が低くなります。

カルシウムを多く含む食品

食品名100gあたりの含有量
わかさぎ450mg
カットわかめ870mg
プロセスチーズ630mg
切り干し大根(乾燥)500mg
紫蘇の葉230mg

カルシウムは、魚介類、乳類、豆類、野菜類に多く含まれています。

しかし食材には一部、カルシウムの吸収を阻害する栄養素を持つ食べ物もあります。

カルシウムを豊富に含む野菜や、その野菜のおすすめの調理法、カルシウムが摂れる飲み物についてまとめた記事もございますので、気になる方はそちらもご覧ください。

1日のカルシウム推奨摂取量を満たすにはどれくらい食べればいい?

成人していたら、1日のカルシウム推奨摂取量を牛乳で摂取しようとすると、毎日牛乳を3杯飲む必要があります。

牛乳3杯がきついという方であれば、朝は牛乳を1杯(200g)、ヨーグルト1パック(100g)昼に水菜を1/4束(50g)、夜に木綿豆腐1/2丁(150g)といったような食生活を送り必要があります。

このような食生活を毎日続けるのは到底現実的とは言えません。

食べ物だけではなくて、おやつやサプリメントを併用して摂取していくようにするなどして毎日継続して摂取していくことが重要になります。

おやつでカルシウムを上手に摂取しよう

成長期の子どもは、成人よりも多くカルシウムを摂取する必要があります。

成長期と言われる12~14才の子どもは男の子の場合850mg/日、女の子の場合700mg/日が1日の必要量です。

しかし、体もまだ小さいので、食べる量に限界があります。

カルシウムを手軽に効率よく摂取できるおやつなども販売されていますので、おやつでカルシウムを取り入れるようにすると無理せず1日の摂取量を摂ることができます。

カルシウムを簡単に取れるお菓子について詳しく関連記事にまとめてあるのでそちらをぜひご覧ください。

関連記事 → カルシウムを簡単に取れるお菓子は何?おすすめのお菓子をまとめてみた

「吸収率」についても知っておこう

カルシウムは、吸収率が低い栄養素です。食材ごとに体内での吸収率に違いが生じます。

摂取した量のうち、牛乳は40%、小魚は33%、野菜類は19%、吸収されていると言われています。

カルシウムはビタミンDと一緒に摂取するとカルシウムの吸収率を上げることが可能です。

カルシウムは腸で吸収されますが、ビタミンDが、腸管からのカルシウムの吸収をサポートします。

カルシウムの吸収率を上げるために、ビタミンDを一緒に摂るようにしましょう。

カルシウムの吸収率をあげる栄養素としてビタミンDを挙げましたが、カルシウムの吸収率を上げる具体的な食材が気になる方は、関連記事をご覧いただければカルシウムをより効率よく摂取できる食べ物を知ることができるのでそちらをぜひご覧ください。

カルシウムを摂取するためにカルシウムを多く摂ること、カルシウムの吸収率を上げる食材と一緒に食べることも大切ですが根本、バランスの良い食事が大切です。 

カルシウムの摂取量についてのよくある質問

カルシウムの許容量は?

カルシウムの摂取の許容量の上限は2,300mg/日で、日本人の通常の食事でカルシウムを過剰摂取になることはありません。
万が一、カルシウムを過剰に摂取してしまった場合、高カルシウム血症、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などの健康障害が起こり得ますので、適切な量を摂取するようにしましょう。

ヨーグルトと牛乳、どっちがカルシウムが多い?

ヨーグルトは牛乳からできているので、栄養成分はほとんど変わりありません。
ただ、牛乳のカルシウムの吸収率は、40%  であるのに対して、ヨーグルトになると、乳酸とくっつき、乳酸カルシウムとなり、さらに腸から吸収されやすい形になるのでより効率よくカルシウムの摂取が可能となります。

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